医療技術や早期診断が増えたことなどにより、以前と比べがんは比較的治りやすい病気となってきています。
とはいっても発見の遅れで年単位での長期の治療を続ける場合や、最悪命を落とすケースも未だ多く存在します。
生涯のうち2人に1人ががんに罹患するといわれる中、生命保険各社もがんを保障する保険、特約には力を入れています。
近年、がん保障の中で特に重要視されいる保障のひとつが「一時金」です。「がんと診断されたら100万円」、など入院しなくてもまとまった金額が受け取れるため治療の選択肢を広げることも可能です。治療開始前にまとまったお金が入れば精神的にも少しは安心感が出るかもしれません。
ただ、この一時金の保障は保険商品によって保障内容が異なる場合があります。受取回数が1回のみの場合もあれば5回、無制限など保険商品によって回数が異なります。
複数回受け取れる場合でも1年に1回、2年に1回などの違いがあります。保険選びの際にはこの限度回数と、実はもうひとつ重要なポイントがあります。2回目の給付を受けるための要件です。
初回の給付金は「がんと診断を受けた場合」という商品が多いのですが2回目の給付要件は保険商品によって異なります。
例えば2回目以降も「診断で給付」、2回目以降は「入院で給付」、と2種類の保険があった場合はどちらが有利なのか。
イメージとしては2回目の給付は「入院」よりも「診断」の方が受け取り易いイメージが沸くかもしれません。しかし2回目の「診断」を受けるためには最初のがんが寛解(消失)しなければなりません。治療が長年にわたり入退院を繰り返している場合には再度診断されているわけではないため、2回目の要件が「診断」である場合は給付金が受け取れません。治療が長期になる場合は2回目の給付要件は「入院」の方が有利かもしれません。
がんの一時金が複数回受け取れる保険商品に加入していたとしても実際に複数回もらえるかどうかはその人の治療の状況や保険商品の選択により変わってきます。治療が長期にわたる場合100万円が1回だけ受け取れるのか2回以上もらえるのか。経済的にも精神的にもかなりの差になります。