公的年金は何歳から受給できるでしょうか?
「65歳から」と回答する方が多いかと思いますが、「60歳から70歳の間で選択可能」という回答が正解になるかと思います。
老齢年金は原則65歳からの受給ですが開始年齢を早めたり(繰上げ)、遅らせたり(繰下げ)することが可能です。
繰上げの場合、「繰上げた月数 × 0.5%」を減額
繰下げた場合は「繰下げた月数 × 0.7%」を増額
この計算での受給が一生涯続きます。
仮に65歳からの年金受給額が1ヵ月あたり15万円の人の場合、
60歳から繰上げ受給を選択すると105,000円(減額0.5% × 60ヵ月)
70歳から繰下げ受給を選択すると213,000円(増額0.7% × 60ヵ月)
という計算になります。
老後2000万円問題は「夫婦世帯で老後の生活費が毎月約5.5万円不足している。これが30年間続くと約2000万円が不足する」という試算に基づいています。年金受給額が夫婦で20万円の場合、3年間繰下げると受給額は252,000円になり毎月約5.2万円の不足分が補えます。(夫婦の老後生活費に近い数字になります)
ただ、繰下げている期間の収入を確保するために「労働」や「資産を作っておく」もしくはその両方などの準備や対策は必要です。
仮にその3年間、夫婦で15万円分は働くと仮定した場合、
毎月の不足額約10万円 × 36ヵ月 = 約360万円
これを現役中に作っておくことが必要との計算になります。
「現役中に2000万円貯める」よりは現実的な数字になってきます。
全ての方に同じ計算が当てはまる訳ではありません。老後資金等の相談があればお気軽にお問い合わせください。